建物明け渡し請求の裁判を自分で行うことについて

「裁判」(訴訟)というと、弁護士でなければできないのではないか、と思っていらっしゃる方もいますが、実はそうではありません。民事事件における弁護士は、あくまで「代理人」(つまり、本人の代わりに行うこと)であって、本人では提起できない、ということではないのです。

しかし、実際には、本人が代理人をつけずに進めている訴訟のことを「本人訴訟」と呼ぶくらい、本人が自分で訴訟を進めるケースは少ないのです。

では、訴訟を提起しようとする場合、どのような手続が必要になるのか、説明します。

 

〈訴訟の流れ〉

①必要書類を用意する。

・訴状        裁判所用、被告(相手方)用、手控えが必要です。 

・書証(証拠のこと) 訴状と同じ数が必要です。

・印紙        請求内容によって異なります。

・郵券        請求内容・相手の人数によって異なります。

(場合によって)   資格証明書など。

訴状は、相手に対し、何を求めるのか(請求の趣旨)、またその理由(請求原因)等を記載する書面です。

明け渡し請求の場合は、滞納家賃や賃料相当損害金を合わせえ請求することが通常ですので、計算が複雑になる可能性もあります。

訴訟の流れ

②裁判所に訴状を提出する。

訴訟の流れ

③裁判所の訴状審査

(補正命令が出された場合には、訂正に応じないと、訴訟が不適法であるとして却下される可能性があります。)

訴訟の流れ

④第1回期日

訴訟の流れ

⑤判決

訴訟の流れ

⑥強制執行

第1回期日で話が折り合わない場合は、期日を重ねることになります(期日は、通常1ヶ月に1回程度入れられることになりますが、場合によっては3週間程度で設定することもあります。)。あまりないとは思いますが、どうしても折り合いがつかない場合には、尋問手続に発展することもありえます。

裁判の途中で和解(話合いで合意により解決すること)ができれば、それでよいですが、尋問までやっても話がまとまらない場合には、裁判官に判決を出してもらうことになります。

 

〈本人訴訟と弁護士に依頼した場合の比較〉

以上にみたように、訴訟を行なうには、いくつかのステップを踏むことになるため、なかなか手間暇がかかります。そこで、ご自分で訴訟を進めた場合と、弁護士にご依頼いただいた場合のメリット・デメリットを説明します。

 

【自分で進める場合】

メリット

  • 弁護士費用を節約できる
  • 弁護士が間に入ることにより、相手の態度が硬化するリスクを回避できる(ただし、明け渡しを求める場合は、毅然とした態度が必要になりますので、ここはあまり重視しなくてもよい点かと思います)

 

デメリット

  • 訴訟の準備に時間をとられる
  • 相手の対応を自分がする必要がある
  • 裁判所の対応も自分がする必要がある
  • 自身が裁判所に出廷する必要がある

 

【弁護士に依頼する場合】

メリット

  • 訴訟の準備は基本的に弁護士が行なう(ただし、賃貸人が持っている書類の収集等にはご協力いただきます)
  • 相手の対応は弁護士が行なう
  • 訴訟の対応も弁護士が行なう
  • 訴訟には弁護士が出廷する

 

デメリット

  • 費用がかかる

以上のように、弁護士にご依頼いただいた場合は、専門知識をもとに、訴訟の準備・対応すべて、弁護士が行なわせていただきます。大家さんといっても、他にお仕事がある方もいらっしゃると思いますし、訴訟のために平日に仕事を休むことなく手続を進めることがあります。建物の明け渡しを請求したいとお考えの方は、ぜひ弁護士にご相談下さい。

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