建物明け渡しを実現するまでの期間について

建物明け渡し請求をするといっても、何にどのくらいの期間がかかるのか、具体的なイメージがわかない方がほとんどだと思います。

そこで、手続ごとに、解決までにどのくらいの期間を要するのか、見ていきたいと思います。

 

【通常のパターン】

①内容証明郵便

明け渡しを求める場合、通常、契約解除の意思表示をすると共に、任意に退去をするよう求めます。だいたい、1ヶ月程度の期限を区切ることが多いでしょう。

②訴訟提起

相手が明け渡しに応じない場合、又は条件面で折合いがつかない場合、訴訟を提起することになります。

訴訟の提起にもある程度の準備が必要ですが、訴訟提起後、第1回の期日が入るのは、早くても1ヵ月後となります。

③判決

相手が訴訟の内容を争うかどうかにもよりますが、折合いがつかない場合、あるいは、相手が裁判所に出廷しない場合には、裁判官に判決を出してもらうことになります。

訴訟提起からの時間を考えると、早くても2~3ヶ月がかかります。

④強制執行

判決が出たにもかかわらず、相手方が明け渡しに応じない場合には、強制執行手続が必要となります。

強制執行は、判決が確定した後(判決受領から2週間という控訴期間経過により確定)、申立てを行い、引渡期限・断行日等を決めながら進めることになるので、申立から明け渡し(断行)までは、6週間程度は架かることになります(強制執行の詳細は、「滞納者が判決に従わず退去しない場合」という記事を参照して下さい。なお、判決が確定しなくても、仮執行宣言というものが付された判決があれば、強制執行をすることができますが、建物明け渡しの場合は、仮執行宣言はつかないのが通常です。)。

⑤明け渡し

 

【訴訟の前に仮処分を行なうパターン】

訴訟の前に、仮処分を行なうことがありますが、その仮処分の類型によっては、解決までの時間が異なることになります。

まず、占有移転禁止の仮処分を行なう場合、この仮処分の後に、改めて訴訟を提起することになります。訴訟についての流れは上記の通りですが、占有移転禁止の仮処分だけでも、審問手続、仮処分発令後の保全手続などがありますので、プラス1ヶ月はかかることになります。

建物明け渡し断行仮処分の場合は、訴訟提起前に、仮処分の段階で和解できてしまう可能性もありますので、その場合は、訴訟の手続を踏まない分、大幅に時間短縮ができることになります。

 

【即決和解を利用する場合】

即決和解(訴え提起前の和解)は、相手方とある程度合意ができた場合に、それを裁判所に持ち込み、和解という形をとる手続です。それ自体は、訴訟を省略できるため、訴訟の手続に要する時間はかからないことになりますが、賃貸人と賃借人が同日に裁判所に出廷する必要があるため、期日が合わないと先延ばしになる可能性もありますし、ある程度明け渡しを猶予してもよい場合に適している(一刻も早く退去を求めたいのであれば、別の手段がよいかもしれません。)ので、実際の和解日や明け渡し日までは数ヶ月~半年程度かかる可能性もあります。

以上がだいたいの手続に要する期間となります。いずれにしても一長一短となりますので、なるべく早期に退去を求めたいのか、金銭的にはある程度譲歩の余地があるのか等、ご依頼者様の要望に応じて、最適な方法をご提示させていただきます。手続の種類や流れも含め、ぜひ一度、当事務所にご相談ください。

無料相談ご予約・お問い合わせ

 

ページの上部へ戻る

トップへ戻る

本店電話番号リンク 所沢支店電話番号リンク 問い合わせバナー